作ってみたものの、車両にフィッティングしてみると想定外の干渉が...。
というお客さんからの依頼で追加工です。
ビフォア
アフター
干渉する部分をR22のフィレットでザックリ削り落としました。バイスで挟める平行面があったので助かりました。
えっ?こんなバイクにアルミスイングアームですか...。というバイク向けのパーツでした。
作ってみたものの、車両にフィッティングしてみると想定外の干渉が...。
というお客さんからの依頼で追加工です。
ビフォア
アフター
干渉する部分をR22のフィレットでザックリ削り落としました。バイスで挟める平行面があったので助かりました。
えっ?こんなバイクにアルミスイングアームですか...。というバイク向けのパーツでした。
今日は暖かかったので外で作業です。
バイクに搭載するラップタイマーのノイズテストをしました。
ポケットバイクにはあまり意味はないですが、プラグを抵抗なしのプラグにして、ハイテンションコード(プラグケーブル)に機器のケーブルを巻きつけます。
これでエンジンをかけると、強烈なノイズが発生します。数千Vのスパークに近接するので、当たり前といえば当たり前ですが。
機器のノイズ対策が不十分だと電源が落ちたり、勝手にラップが表示されたりして動作がめちゃくちゃになりますが、対策がされていれば、何事もなかったように正常動作します。
最近のECUで制御される車両ではこれらのプラグノイズの影響を受けてECUが誤動作しないように必ず抵抗入りのプラグを使うことになっています。
抵抗入りのプラグを使うとノイズレベルが劇的に下がり、特にノイズ対策していない機器でも問題なく動くので、電子機器を作る立場からは、抵抗入りのプラグを使ってくださいと言いたいのですが、どうしても抵抗なしのレーシングプラグを使いたいお客さんもいるので、こういうテストをする必要が出てきます。
GROMの純正ECUにはいろんなセンサーが付いています。
熱帯から寒冷地まで問題なく走行できるように、吸気温度センサーによって自動的にキャブセットが変わります。
O2センサーはGND固定、油温センサーは190Ω(100℃)固定、TPS(スロットルポジション)は98%全開固定です。吸気温度センサーを外して可変抵抗を取り付け約20℃~30℃で変化させています(ATMP)。
吸気温度センサーにつなぐ抵抗値を変化させるとインジェクション量もそれに応じで変化し、気温が下がるにつれて噴射量が増加していきます。マップの形状はあまり変わらず、吸気温度に応じて上下に平行移動するようなイメージですね。
この特性を利用して、吸気温度センサーのカプラから線を出して、ハンドル周辺に取り付けた可変抵抗で走行中にキャブセットをコントロールしている人もいるようです。
O2センサーが生きていると折角調整した燃調を元に戻そうという制御がECU側で働いてしまうので、例えばGNDに落とすなどして、燃調のフィードバックがかからないようにしておくのが重要です。
ただ、O2センサーの処理については単純にGNDに落とせば良いかというと、それだけでもないという話もあります。O2キャンセラーといわれている製品はもちろんGNDに落とすだけの処理をしているわけではありません。
当然ECUにはO2センサーが壊れていないかを判断する処理がプログラムされているでしょうし、O2センサーが壊れていると判断されたからといってすぐにエンジンが止まるのは困るので、その場合はO2センサーに依存しないようなデフォルトのセッティングに落ち着くのではないかと思うのですが、まさにそのあたりはブラックボックスでよくわかりません。
いずれにしろ、ベースとなるECUの動きが良くわからないと、その後段でサブコンなどを使った補正をかけても思い通りの結果が得られない可能性も高いです。実際にサーキット走行中にいきなり調子が悪くなったとかいう話をよく聞きます。
サーキットまで行ってマシンの調子が不安定というのが一番困るので、最初のセッティングは大変ですが、フルコンを使うのが実は近道のような気がしています。今年のDE耐のレギュレーションでもフルコンOKになるようですね。
デバイスとのデータ転送のためにBluetoothを検討していますが、ネットで調べてもなかなか体系的な情報が分からないのでBluetoothのセミナーに行ってきました。
以下、覚え書き。
・技適(技術基準適合証明)を取ったBluetoothモジュールを使えば国内では試験は不要。
・Bluetoothを搭載した製品を販売するにはBluetooth SIGへのEPL(End Product List)登録が必須。登録にはQDIDという情報が必要で、その取得に8000USドルかかる。
・一度QDIDを取得すれば使用するBluetoothモジュールの型番が変わらない限りQDIDの使いまわしが可能。同じBluetoothモジュールを使っていれば他の製品を作っても登録のための費用は2回目以降は不要(EPL登録自体は製品ごとに必要)。
つまり、息の長そうな(製造期間の長そうな)Bluetoothモジュールを使ってQDIDを取得し、それを使い続けるのが金額的には得ということか。
とはいえ、最初の一撃で100万円持って行かれるのはちょっと厳しい気もしますが...。
さてどうしようかな。
GROMの純正ECUの点火マップを測定してみました。
O2センサーはGND固定、油温センサーは190Ω(100℃)固定、吸気温センサーは2.3KΩ(20℃)固定でTPS(スロットルポジション)を5%から98%まで変化させています。
アクセル全閉、アイドリング時(1400rpm)に上死点前(BTDC)12度と仮定してグラフを書いています。
全開域はキャブ車の点火マップに似ていますが、アクセルがあまり空いていない領域のマップはちょっと変わっていますね。高回転、全閉領域でこんなに進角すると何が起こるんだろう。
エンジンブレーキの為?燃費や排ガス対策?
謎です。
GROMの純正ECUのインジェクションマップを測ってみました。
O2センサーはGND固定、油温センサーは190Ω(100℃)固定、吸気温センサーは2.3KΩ(20℃)固定でTPS(スロットルポジション)を5%から98%まで変化させています。
約9200rpmでリミッタが効いています。
回転が上がるとインジェクション時間は減少傾向になるんですね。
ECUチェッカーの準備ができたので、GROMのECUの点火タイミング、インジェクションのタイミングを計測してみました。
計測のための各種センサーの設定条件ですが、
・油温センサー → 設定190Ω(約100℃)
・吸気温度センサー → 設定2.3kΩ(約20℃)
・O2センサー → GND固定
・スロットルセンサーはECUの故障検出に引っかからないように0.3-4.9Vの間で変化するように調整。
まずはインジェクションタイムと回転数の関係から。TPS98%ということでアクセル全開固定です。アクセル全開で1500rpmとか実際にほぼありえない状況も含まれますが、マップデータとしては必要です。
純正ECUはリミッターが9200-9300rpmで効いてしまいます。リミッターはインジェクタを止めることで実現しています。点火のパルスはそれ以上の回転域でも出力されていました。
次に点火進角です。これもアクセル全開固定で回転数とピックアップと点火の関係を測定し、進角を計算したものです。現状では正確な上死点とピックアップの関係もわからないので、ユーザーマニュアルに書かれてある、”アイドリング時にBTDC12度”という情報をもとに回転数が1500rpmのときの進角がBTDC12度になると仮定して計算しています。
バルタイもそうですが、なかなかマニュアルと実測も数字が合わないことが多いようなので、進角の絶対値はあまりあてにならないと思います。相対的な変化の様子を参考にしてください。
アクセル開度や吸気温度をパラメータとして振った時のインジェクション、進角のデータを取ってベースマップを作ることになります。
というにはあまりにも簡単な形状ですが...。
久しぶりに3Dモデルで加工条件を作ったので、良いリハビリになりました。
キャリパーのブラケットらしいですが、ネジで止める場所がたくさんあって助かります。表、裏合わせて15分くらいの加工です。
自分がデザインすると、どうしても加工のことを考えてしまってボールミルが必要なナイフエッジ加工などは時間がかかるためになかなか採用でないのですが、出来上がりを見ると曲面で構成されたパーツは良いですね。
GROMの純正ECUのインジェクションマップや点火マップのデータを取るための準備です。
純正ECUに偽ピックアップ信号を流して、アクセル開度に対するインジェクションの噴射量、噴射タイミング、点火タイミング、点火前のダウエルタイムを計測します。
左上が純正ECU、中央が偽ピックアップ信号発生器、右下がタイミング計測器になります。
偽ピックアップ信号の生成にちょっと手間取りましたが、何とか計測ができるところまで来ました。こうすることでエンジンをかけずにECUの計測が可能になります。データはRS232Cのシリアル通信でPCに転送します。
このデータを元に、ベースマップを作ります。