ここ数日、自作フルコンECUのデバッグをやっています。
原理試作基板でいろいろ忘れ物もしているので、デバッグが進むにつれてジャンパー線が飛ぶことになります。
始動(特に冷間始動)の実装に苦戦していました。定常的にエンジンが回っている時のデータはあらかじめ計測してあったので、一度かかってしまえばそれなりに動くのですが、始動性(特にエンジンが冷えている時)がとても悪くなかなかエンジンがかからない。セルを多用するので、バッテリーを充電しながらのデバッグです。
まずは純正のECUが始動直後に何をしているか見てみると、当然ですが、定常時と全然違うことをやっています。
・始動直後は定常状態の約2倍のガソリン量(6000us)を噴いている。チョーク動作。
・噴射のタイミングが定常状態よりかなり早い(180度ほど手前から吹き始め)。
・エンジンがかかると、噴射量は定常状態(3300us)になるように徐々に減少していく。
・エンジンがかかると、噴射のタイミングも定常状態に向けて徐々に移動していく。
これをプログラムで実装してやると、冷間でも一撃で始動できました。文章で書いてしまうと一瞬なのですが、実際は二日試行錯誤しました。こういうものを実際に作ってみると、本当に純正のECUはよくできていると思います。そして機械パーツのみでこれを実現するキャブレターがいかに巧妙にできているかも。
まずはECU単体でエンジンをかけるという最低限のところは何とかクリアできました。次はアクセル急開時の処理の実装です。アクセル急開時は燃料を追加しないと息つきを起こして回転が付いてきません。
まだまだ実装する機能がてんこ盛りですが、実走行テストまであと少しかな。